地球周回軌道
作:hiro ※この作品の著作権はぼくちゃんのものです。
「船長、あとすこしで地球周回軌道に乗ります。」

「うむ。では皆で乾杯しよう。」

「船長、そんな暇はありません。すぐに次の準備に取りかかって下さい。」

「そうか、あれか・・地球異常気象現象の調査だっけ?」

「船長、まず二酸化炭素濃度の調査です。」

「だっけ・・・、よしまずたばこを消そうっと。」

「船長、そう言いながら新しいたばこに火を付けてます。」

「あ。無意識に・・・。」

「船長。しっかりしてください。」

「うむ。ではそろそろお昼にしよう。」

「わ〜いわ〜い。お昼だじょ〜。おべんとうの中身はと・・・・」

「おお!!そ それが、愛妻べんとうかね。」

「館長。人のおべんとう、のぞかないで下さい。」

「船長。かなり地球は温暖化が進んでいますね。」

「うむ・・、緑もへっとるようじゃの〜。」

「船長。それより、どこかに着陸しましょう。」

「え、どうして?」

「燃料も、もったいないし・・・目立つし。」

「うむ、そうであった・・・ではどこがいいかなあ。」

「海だと、広いけど火がきえてしまいますから。」

「うむ、それは知っとる。」

「人里はさけましょう。」

「そうだね。じゃ、砂漠か山しかないね。」

「船長。もっと船長らしく・・・・。」

「あ。うん。おっほん、で では、あの山に着陸したまえ。」

「全員に継ぐ。全員に継ぐ。

    着陸準備体制に入る。び〜!び〜!。」

「その、び〜!び〜!って何。」

「効果音です。雰囲気が出ますから。」

「全員にって・・・君と、わしの二人しかおらんじゃないか。」

「だから、その全員です。」

「ま、こまかいことは、よ〜し。」

「こまかいことは、よ〜し。」

「おなじ事は言わないの。」

「復唱しただけです。」

「ほらほら、行き過ぎちゃうでしょ・・・。もう・・・。」

「船長。着陸いたします。」

「うん、しずかにね。そっと・・・・・。」

「しずかに、そっと、よ〜し。」

「若干傾いてないかね。」

「なんか、前のめりみたいです。船長。」

「じつに不安定だと思うのだが。」

「はい。恐いですねここは。あ、船長動かないでくださいよ。」

「ん?ぐらぐらするね・・・。」

「船長。あそぶのはやめてください。」

「すまんすまん。だって面白いんだもん。」

「エンジン切ってもよろしいでしょうか船長。」

「大丈夫かな、すこしこのまま様子を見よう。」

「ラジャー船長。」

「そう言えば、ずっと休まずにいたよね。」

「はい、船長。」

「一服しようか。」

「船長。そのやさしい言葉を今か今かと待ってました。」

「じゃ、一服。」

「船長、灰皿は?」

「ああ・・・・これでまにあわせようか。」

「船長、これはぼくの上履きです。」

「あ、ごめん。」

「そう言えば船長。」

「なあに?」

「船内禁煙ですが。」

つづく
たった二人だけの地球調査隊ではあるが、船長とその部下の旅

は今始まったばかりである。

続き(地球調査員)へ

このサイトで展示又は使用されている作品や素材は全て
「有限会社 芸プロ」「遠藤弘行」の著作物であり、法律で守られています。
私用、商用を問わず、無断転載、複製、配付、使用その他の全ての行為を禁じます。   有限会社芸プロ TEL.024-521-1590